2008/01/20

マスコミの倫理


だいぶ前に流れていたsoft bankのこのCM、覚えておられるかたも多いと思います。
私がこのCMを見てすぐ感じたことは、「えーーこれって、まずいでしょ?」ということです。soft bank携帯じゃない者は半仲間はずれ?友達のつながりはお金?遠慮する謙虚さに対してかばわずにそのまま同調してしまう。これはかなり恐ろしいCMです。
それからというもの、このCMが流れるたびに嫌悪感を抱くようになりました。やはり同じように感じた方が多くらして、苦情殺到・放映打ち切りとなり、ホッとしました。恐れるのはマスコミのいうことを丸々信じてしまい、それを周りにそれが正解のごとく押し付けるひとが多すぎます。例の「あるある大百科」の「納豆ダイエット」もそうです。放映直後から店頭から納豆が消えました。なぜ自分の頭で本当かどうか考えないのでしょう?私の周りでは、納豆が好きで長年食べ続けている肥満体の方もいますし、それを知っているひとたちは、「そんなバカなぁ」と一笑にふしていました。
以上のことは世間一般に懸念されていることで、確かになんか変だなぁ〜??と私も思いますが、私はそれ以上に恐れていることがあります。

それは、まずこのCMを思いついたひと(発案者)、このひとは明らかにまともではありませんが、まあ個人レベルの範囲内で収拾がつきます。問題はこれ以降のチェッカーズにあります。もし発案者がこの狂ったCMをプレゼンしたとします。ここで、「それはマズイんじゃないか?」という意見が出て当たり前ですし、この時点で正常なスタッフで構成されているのなら、ボツになります。しかし、万が一ここを通過したとしましょう。
次に見るのはたぶんクライアントでしょう。ここでいうとsoft bankです。実際に放映されたということはここでもOKが出たのでしょう。信じられません。次にCM制作会社(電通や博報堂など)です。もちろんクライアントの指示にしたがうのがCM制作会社だとは思いますが、長年の経験からこの内容がクレームがつくであろうことはわかるはずです。でも作ってしまった訳です。

私は、世間にかなりの影響力のあるマスコミがこんな非常識なことをやり始めて来ているのですから、やがてこれが常識になっていくのではないかということが心配なんです。

マスコミやCM制作会社こそ、いろいろな視点から見て、世間で好感が持たれるように、クレームが出ないように、商品が売れるようにと完璧にチェックしているはずなのに…と思う反面、その前のCMの紛らわしい表示、明らかに読めない表示を意識的(関わる者全員で)にやっているのでは?と思うと、もしそれが事実なら恐ろしい限りです。なにしろ世間では情報に飢えていて、まずかろうが腐っていようが、本やテレビや有名人が言ったことは何も疑わず鵜呑みにしてしまう輩(やから)が、口をパクパクして入れ食い状態で待っているのですから、操作している者にとっては笑いが止まらないでしょうね。「艶女と書いてアダージョと言う!」と雑誌に書けば、それを鵜呑みにした連中が、それを知らない者をこぞって馬鹿にして鼻高々になっています。まさに思うツボくんです。
いま随分ご無沙汰していますが、ネット対戦麻雀をやっているときに、あいさつもしない、祝を言われても礼を言わない、最悪なのはビリになると途中で逃げてしまう輩が本当に多いのです。そのことに対して文句を言うと、我関せず派は「まぁいろいろな人がいるから^^」と言います。確かにいろいろなひとがいて世の中成り立っていますが、常識範囲外ではいろいろな人がいてもいいとは思うのですが、常識範囲内では「あいさつ・礼」などみんなして当たり前ではないでしょうか?それすらしない者、その者たちを表面的に肯定する者、「いろいろな人がいる」という意味をはき違えている者…本当に「なんか変だぞ、ニッポン人!」と思います。
もう少しすると、芸能界では先輩後輩無視の超人気若手芸人が出て来て、スポーツ界では自分より活躍しなかったのに評論家ヅラしているひとを軽んずるスーパースター選手が出て来る気がしてしょうがありません。その兆候はボクシング界にすでに出ています。

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