テレビを観ていて小雪さんのCMであれ?と思ったことがありました。
私の兄が弓道をやっていたので何回か引かせてもらったことがありました。その時に矢は右手で引くなら弓の右側に番(つが)えることも教わりました。ですからこのCMでは内側(左)に番えていたので、あれ?と思ったのです。
上の画像は原田知世の懐かしい「時をかける少女」のワンシーンですが、見ていただくとわかる通り弓の右側に番えています。
そこで調べてみました…答えは簡単、「和弓と洋弓では矢を番える場所が逆」という事でした。
では「なぜ和弓は右?」と思ったので、更に突き進めて行くといろいろな説があるようです。
流鏑馬(やぶさめ)説…流鏑馬は的を左に見て射るので左に番えると風圧で
矢が定まらないから、右に番えて弓で止めて
安定させる。
ただこの流鏑馬説のように生死をかけた戦いで、
敵を常に左にしている訳ではないので、この説の
信憑性はやや低いのでは?と思います。
構造説…洋弓は横から見ると上下対称ですが正面から見ると左右非対称
(矢をつがえる部分が予め備わっています)で、和弓は横から見ると
上下非対称(上2/3、下1/3)ですが正面から見ると左右対称なので、
矢を右に番えてそのまま射ると当然右側に飛んで行ってしまいます。
ですから瞬間に手首を左に捻るそうです。
矢の射方はともかくとして、和弓が初めからこの構造だったため
それに対する一連の方法として矢を引き手と同じ方向に決められて
いたようです。ですからその事を別に不思議とも思わずに習って
受け継いで行ったものが今の形に落ち着いたというものです。
ま、パソコンといえば普通はウインドウズをさすようなもので、
パソコン教室に行くと極普通にウインドウズの操作方法を何の疑いも
なく教わるのと同じ様なものでしょう (;^_^A
ところで洋弓を左で引く人は弓を逆さにすればいいのでしょうか?
面白い記事がありました。
「“~ねばなら無い”は術が道に変わる過程で、絶対的なものとなりますが、実際はそうではなかったはずです。」
弓道という「道」になった今では引き手と同じ方向に矢を番えますが、生きるか死ぬかの中、命中率も求められた昔はどちらでも良かったのかもしれません。
洋弓も映画でボーガンの様に弓を寝かせて矢をその上に乗せて引いていたり、少し斜めにして引いているのを観たことがありますが、本当に臨機応変だったのかもしれませんね。
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