2008/05/09

不可解な人気



ソフトバンクのCMが来月から今までの白い犬に替わって「白いネコ」になって新シリーズが始まるようです。

実は私はいままでの白い犬を使った一連のCMが大嫌いで、放映されると目をそむけるかトイレに行ってしまいます。(ちょっとオーバーかな?)
好きな上戸彩さんが出ているのになぜ嫌いなのか…まず、発想の貧困さです。と言うよりも何も発想していないといったほうがいいでしょうか?この手の、主人公が意外にも動物だったり、それが喋ったり、周りもそのことには何事も無いごく普通のことのように平然としていて、物語は進んで行くという内容は、新鮮なようで実は昔からかなり作られている作品です。しかも何もおもしろくない。。

もうひとつの理由に「何も発想していない2」があります。
「困ったときは動物を使え!」です。それらの多くは犬・猫だったり、チンパンジー・ゴリラだったり、象・トラだったりします。例えば大人の男のひとが座ってサッカーボールを空中に放り投げているシーンを想像してください…あまり絵になりませんね。でもそれがゴリラだったらどうでしょう?座る姿もユニークですし、振り上げた腕もボールを追う顔も、仕草もなにかかわいくて、たぶん笑いを誘うでしょう。

私がやらせていただいている「携帯グリーティングカード」もそうです。作品数もかなり揃っていて、アーティストさんも多数いますが、そのほとんどが「ここは動物園か!」と思うほど、ウサギやクマをキャラクターにしています。例えば「冬」がテーマで、クマがコタツでウトウトしていれば、ほんわかムードで愛くるしい感じの作品になります。でもそのクマを少年だったらどうでしょう?オッサンならどうでしょう?人間で「ほんわかムード」を出すのはかなりの表現力と作画力がいります。でもクマなら簡単です。なにも考えずにクマ+コタツでOKです。絵も簡単です。いえ、簡単であればあるほどいいかもしれません。安易です。私はこんな理由もあって動物キャラは使わないようにしているのですが、それだとアクセス数がかせげないというジレンマに陥っています^^

新聞やニュースでも同じ定説があります。「ニュースの無いときは動物園に行け!」です。動物園に行けばなにか話題が落ちているようです。それでもない場合は動物と戯れる親子連れ、いえ「親子連れと戯れる動物」を撮っておけばなんとかなるそうです。

でも、私のこういった考えとは違って、世間ではこのCMが受けているようなのです。



私にセンスが無いのか、みんながおもしろいと言うものはおもしろいとしとけ!なのか、実際におもしろいのか…んーー私にはどうしても動物を使った安易なCMや、特にこのソフトバンクの一連のCMがこんなに支持されているというのがまるでわかりません。

実は嫌いな理由がもうひとつあります。
それは、こんななにも頭をひねっていないCMなのに、たぶん莫大な製作料をもらっているんだろうな、ということです。貧乏暇なしのしょぼいクリエーターとしては、どうしても理不尽を感じてしまいます。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

>>マンガンさん

これが世間の声ですね。

アタマをひねった上で、
ウラのウラをかいて動物を使っている
プランナーの勝利というしかありません。

現実を見つめましょう。

Unknown さんのコメント...

あーそうなんですか、ウラのウラをかいているとは知りませんでした。

確かに作られた流行や情報に、自分の考えもなしにのっかって、さも、そうでないものはまちがっているというふうにいう人も多いですからね。

なるほど、そういうひとたちをうまく乗せちゃえばプランナーの勝ちってことですね。